英英辞典のススメ

 突然ですが皆さん、英文を読んでいたり英語を聞いていたりしてわからない単語が出てきたとき、何を使って調べているでしょうか?多くの皆さんが英和辞典を使用して意味を調べているのではないでしょうか?もちろん英和辞典を使う利点もありますが、中学英語を理解できるレベルの人であるならば、断然英英辞典をオススメします!その理由やオススメの英英辞典などについて紹介していきます。

 

1. なぜ英英辞典をすすめるのか?

 一つ例を出してみましょう。皆さんはglowという単語を知っているでしょうか?これをジーニアス英和辞典第5版を使って調べてみるといちばん上に「白熱して輝く」と出てきます。この意味に従って考えると白熱電球が発するような光の場合にはこのglowという単語を使うことはできますが、他の色、例えば青、赤、黄色などの光の場合はglowという単語は使えないということになります。ですが、実際はこのglowという単語は白色以外の色の光に対しても使うことができます。このように実際の英語のニュアンスと日本語訳がずれてきてしまうことがあるのです。 

 また、英語を話せるようになるという観点から考えると、いつまでも頭の中で英語を日本語に訳しているわけにもいきません。英語を英語で考えることが必要になってきます。英英辞典を使うことはその訓練にもなります。

 

2. オススメの英英辞典

 私がおすすめするのは、『ロングマン現代英英辞典』です。

 この辞書は多くの高校生モデルの電子辞書にも内蔵されているため、名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。私がこの辞書を皆さんにオススメするのには二つ理由があります。

 ①意味の説明が簡潔で、わかりやすい

ロングマン現代英英辞典では、全ての収録語彙がロングマン定義用語彙2000という2000語の基本語彙で説明されています。そのため、辞書を利用するときに必要とされる語彙レベルがそこまで高くありません。

 ②語彙の使用場面の説明がある

この辞書を使用していると、意味の説明の前にinformal, formal, technicalなどとイタリック体で書かれている表示があることに気づくと思います。informalは友達や知り合いとの会話などカジュアルな場面で使用されることが多い単語、formalはスピーチや会社の上司との会話などフォーマルな場面で使用されることが多い単語、technicalはある業界や学問領域で使われる専門用語であることを示しています。この表示があることによって、正しい場面で正しい単語を使うことができるようになります。

 

 では、実際に『ロングマン現代英英辞典』でglowという単語を調べてみましょう。

  glow= to produce or reflect a soft steady light

つまり、glowという単語が指し示している光は、ピカピカした光ではなく、優しく光り続けている光だということです。

 Google画像検索で調べてみても、このようなネオンサインが出てくるため、英和辞典よりも英英辞典の方がより的確に意味を表していることがわかります。

 

3. まとめ

 今回は、英英辞典を皆さんにお勧めしました。私も高校一年生まではずっと英和辞典しか使ってきませんでした。ですが、高校二年生になってから英英辞典を使うようになり、各単語の核となるようなイメージをつかむことができるようになりました。みなさんもこれからは、わからない単語が出てきたらまず英英辞典で調べてみて、それでもわからなかったら英和辞典を使うという方式をとってみてはいかがでしょうか?